2020年 1月 の投稿一覧

【LinuC 101】ディレクトリの用途

Linuxにはディストリビューションが多数存在しておりますが、

標準仕様を定めた文章があるので、

ディストリビューション間の違いによる混乱を防げるようになっています。


その標準仕様の中に、どんなファイルを、

どのディレクトリに置くべきかが記載されている文章があり、

必須とされるディレクトリと、

必須ではないオプション扱いのディレクトリがあります。


必須とされるディレクトリには、

Linuxの起動に必要なファイルが入ったディレクトリで、

それ以外の、起動後に利用されるファイルや、

ユーザーが利用するファイルが入ったディレクトリは、

必須ではないディレクトリとされています。



■「/」配下の必須ディレクトリ

/boot/
読み:ブート
由来:boot loader
用途:システムブート時に必要となるLinux カーネルなどの静的ファイルを格納

/dev/
読み:デブ
由来: device
用途:接続されたデバイスを表すファイルを格納。システムの入ったハードディスクドライブの情報などは/dev/に格納されますので起動時に必須となります。

/etc/
読み:エトセ
由来:et cetera  
用途:マシン固有のシステム構成ファイルや、マシン固有の設定ファイルなど、 システム全体に関わる設定ファイルを格納

/lib/
読み: リブ
由来: library
用途:必須の共有ライブラリ(/bin/や/sbin/に含まれるバイナリファイルを実行するために必要なライブラリ)とカーネルモジュールを格納

/media/
読み:メディア
由来: media
用途:CD-ROMやDVD-ROMなど、光学ドライブメディアのマウントで使用される情報の格納

/mnt/
読み:マウント
由来: mount
用途:NFSファイルシステム(共有フォルダなど)の一時的なマウントで使用される情報の格納

/opt/
読み: オプト
由来: option
用途:オプションのソフトパッケージや、追加プログラムのインストールファイルなど、 パッケージ管理ツール以外でインストールしたディレクトリ構造になっているアプリケーションを格納

/sbin/
読み:エスビン
由来: system binaries
用途:mountやshutdownなどの、管理者(rootユーザー)のみが実行可能なシステム管理コマンドの格納

/bin/
読み:ビン
由来: binaries
用途:一般ユーザーでも実行可能な基本的なコマンドの格納

/srv/
読み:エスアールブイ
由来:served
用途:HTTP、FTPなどの特定のサービス用のデータファイルを格納

/tmp/
読み:テンプ
由来: temporary files
用途:一時ファイルなどの、一時的に使用する作業用ファイルを格納。格納したディレクトリ及びファイルは、リブート(再起動)をすると保持されずに消える。

/usr/
読み: ユーザ
由来: User Services and Routines 又は User
用途: 全ユーザーが使用するアプリケーションソフトウェアやライブラリ群を読み取り専用の共有ファイルとして格納。多くのブログラムがサブディレクトリに使用している為、複数のサブディレクトリが配置され、構造が複雑になっています。


■オプションディレクトリ

/var/
読み:バー
由来: variable
用途:ログファイルなどの格納。読み書き可能なディレクトリなので、システムやアプリケーションがログファイル、ロックファイル、一時ファイルなどの格納に使用しています。

/proc/
読み:プロック
由来: process
用途: プロセスやメモリーなどのリソース情報を、仮想的なファイルで格納。実行中のプロセスはサブディレクトリとして存在し、ディレクトリ名(数字)はプロセスIDを意味します。

/home/
読み:ホーム
由来:home directory
用途: 一般ユーザーごとのホームディレクトリを格納。一般ユーザーごとのディレクトリが作成され、自由に利用できます。

/root/
読み:ルート  
用途:rootユーザーのホームディレクトリ。管理者(root)のホームディレクトリなので、頂点の「/」(ルートディレクトリ)とは違います。


■Linuxの標準仕様を定めたもの
LSB(Linux Standard Base)
http://refspecs.linuxfoundation.org/lsb.shtml


■ディレクトリの用途やどのようなファイルをどのディレクトリに配置すべきかを定めたもの
FHS(Filesystem Hierarchy Standard)
http://www.pathname.com/fhs/

【LinuC 101】ディレクトリ構造

Windowsではファイルやフォルダの場所の パスの一番上は

C:やD:のようなハードディスクのドライブ名(ドライブレター)になっており、

ハードディスクやDVDドライブなどを増設する度に

E:やF:などのようにパスの一番上が増えていきますが、

Linuxでは、パスの一番上は「/」であり、増える事や変わる事はなく、

一番上は「/」のみ存在しています。


また、Windowsで言うフォルダの事をLinuxではディレクトリと言い、

一番上の階層の「/」をルートディレクト(略してルート)と言います。


Linuxでファイルやディレクトリのパスを考える際は、

Linuxのディレクトリ構造が、一番上の「/」を頂点として

階層構造となっている事を 意識する必要があります。

 

【LinuC 101】ディストリビューション

LinuxはOS(基本ソフト)の核となる部分のみです。
その為、利用するには目的に応じてプログラムを集め、
環境を構築する必要があり、使うには難易度がすごく高くなっていました。
そんな状況から、ユーザーが手軽に使えるようにするために、
企業やユーザーコミュニティーなどが中心となって必要なプログラムを集め、
実用的な環境を構築できるようにして導入パッケージとして配布しているものが、
Linuxのディストリビューションです。

現在、ディストリビューションは数百種類ありますが、パッケージ管理の違いによって系統と呼ばれるものに分類されており、3つの大きな系統があります。

【LinuC 101】ハードウェアの構成

 

◆CPU

Central Processing Unitの略です。

計算や処理などを実行しており、処理能力はクロック周波数とコア数で判断されます。

 

・クロック周波数

 1.0GHzや、2.2GHzのように、「Hz」単位で表記されているもので、 周波数が高いほど、1コア当たりの処理速度も高くなります。

 

・コア数

 CPUの中にコアがいくつ搭載されているかを表します。

クアッドコアであれば、処理をするプロセッサが4つとなります。

コアが多いほど同時に処理(並列処理)できる数が多くなります。

 

◆メモリ

CPUの作業領域として使われ、主記憶装置と呼ばれます。

メモリに記憶されるデータは一時的なもので、シャットダウンすると消えてしまいます。

※ハードディスクが主と思われがちですが、コンピュータの構成ではCPUの観点でメモリが主となります。

 

◆ハードディスク

ハードディスクはデータを保存するための装置で、補助記憶装置と呼ばれます。

外付タイプと、内蔵タイプがあります。

近年はハードディスクドライブ(HDD)以外に、 ソリッドステートドライブ(SSD)も補助記憶装置として使われるようになりました。